それは、大会存続危機にまで関わる問題だった・・・
高校野球といえば選手たちの真摯なプレーが、人々の心に訴える
アマチュア野球の理想形として日本では昔から人気があります。
しかし、そんな真摯な高校野球で大会存続も危ぶまれる
ルール違反が起きてしまったのです。
事件が起こったのは、
第88回選抜高校野球大会第4日目の
第3試合秀岳館(熊本)対花咲徳栄(埼玉)戦でした。
それは5―1と秀岳館リードで迎えた4回、秀岳館の攻撃中に起きました。
二アウト二塁で金丸球審が試合を止めて「セカンド!」と叫び、
二塁走者・木村(3年)に歩み寄って注意。
「サイン盗みの疑い」があるとして注意をしたのです。
通常、捕手のサインを見て打者に球種やコースを教える
「サイン盗み」はルール違反とされています。
潔白を訴える秀岳館側と抗議を続ける花咲徳栄側とで
食い違いが生じ、険悪ムードが漂ってしまいました。
そしてこの疑惑行為を廻って、秀岳館と花咲徳栄の言い分は真っ向から対立しました。
それは・・・
花咲徳栄サイドの言い分
実は4回のこの出来事の前から
花咲徳栄サイドはクビをかしげていたとのこと。
「初回から(秀岳館の)打者の目線が
一塁の方や二塁の方にあちこち動いていた。
これは警戒しないといけないと思っていた」
とサイン盗みをした選手以外の選手の動きに疑惑の目を向けていて、
球審にも伝えていたそうです。
「まさかと思った。こんなことやるんだ、と…。
腰に手をやるジェスチャーが怪しいじゃなくて明らかでした。
それまで当てに行っていたバッティングが、
二塁に走者が行くといきなり初球からタイミングが合ってフルスイングになる。
迷わずにフルスイングするから“おかしいんじゃないか”と話していたんです。
最初にベンチにいる選手が気づいてバッテリーに伝わり、
審判に伝えてもらいました。ショックですね」
一方、秀岳館サイドの言い分は・・・
秀岳館サイドの言い分
いきなり疑惑の当事者となった選手はこう答えました。
「セカンド!って言われたんで守備の人かと思ったら自分のことだった。
ユニホームが滑るので、それ(上着)を(ベルトの内側に)押し込んでいた。
一度だけです。
そのタイミングを見られてしまった。
無意識にいつも(手を)入れているんで、次から注意しないといけません」
と潔白を主張。
打席に立っていた選手も二塁走者なんか見ていないし…
やってもないことを疑われたと困惑。
鍛治舎監督は神妙な面持ちでこのように答えています。
「フェアプレーは大事なこと。
紛らわしいことはやっちゃいけないと言ってきている。
厳しく注意して反省します。
コースを教えているんじゃないか、と見えてもダメなんです。
腰を触る?僕は見ていない。(走者を)代えようと思ったが、
教育の一環なんで代えたらかわいそうと思った」
それでも疑わしいと言われたら、走者をかえるべきだったのかもしれませんね。
”選手に疑われるような行為をするなと日頃から注意していた”
まるでサイン盗み行為は選手に責任が有って、自分は関係ないと言わんばかりです・・・
ネットの反応
・スポーツマンシップに則って正々堂々戦いましょう
・高校野球らしくもっと魂で闘って欲しかったなぁ
・サイン盗みは野球経験者から言えばよくあることだけどな
・昔、逆にこれやらなくて監督に怒られたんだよ俺
・サイン盗みをしていれば監督も分かるはず。審判だって気付いてるのだから。それを選手の責任にして自身の責任逃れしている監督って教育者としてどうなの。
結局のところ、試合は続行され、
サイン盗みの疑いをかけられた秀岳館が花咲徳栄を振り切って勝利しました。
いかがでしたか?
今回はたまたま「サイン盗み」の件が取り上げられましたが、
まだまだ改善しなければならないところはたくさんあります。
正々堂々勝負ができるように、高校野球連盟には
もっと適切な対応を取ってもらいたいですね。
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