177:
祖母の武勇伝
15年くらい前の話
とあるスーパーで俺が万引きに間違えられた。
まだ子どもだったからかスーパーの社員が強気で、裏に連れて行かれるとかじゃなく、その場で突然腕を掴まれて「ポケットの中の物を出せ」と。
見に憶えのなかった自分はビックリして「え?え?なにこのオッサン」みたいにキョドった。
オッサンはそれを言い逃れと見たのか、俺の頭を軽く叩いて「万引きだろうが!」と大声。
それで自分は『万引きに間違えられたのか』と気付き「やってない!」と言いながらポケットの中の物を見せた。
たしか財布とティッシュしか入ってなかったと思う。
オッサンは「紛らわしいことをするな!」と言いながらその場から離れた。
小学生だった俺はほんとポカーンとしかできなかった。
続く
181:
続き
家に帰って親に話したら、親からも怒られた。
俺、ポケットに手を入れて歩いてたのね。
んで、親はポケットに手を入れて歩くことを見苦しいって前々から俺に注意してたの。
で、オッサンの「紛らわしいことをするな」も「ポケットに手を入れてたから間違えられるんだ」って親から言われた。
俺、見知らぬオッサンと親から怒られて踏んだり蹴ったり。
まぁその話はそれで一旦終わったの。
それから半年くらいして友達と俺とで同じ市内に住むおばあちゃんちに遊びに行ったの。
そこで友達が俺のおばあちゃんに「この前スーパーで万引きに間違えられてムカついた」って話をしだして、俺は「え?お前も?」って自分の話をした。
友達にもおばあちゃんにも自分の話はしてなかったのね。
続く
182:
続き。
友達も俺と同じように冤罪だった。
そしたら話を聞いていたおばあちゃんが見る見る怒り出して、そのスーパーに電話をかけだした。
俺の両親は会社員なんだけど、おばあちゃんは複数店舗を持ってる飲食店経営者で、そのスーパーが取引先だったんだ。
おばあちゃん話して夜にスーパーの偉い人とオッサンがうちに来ることになった。
あと、俺の友達んちの親とうちの親にも連絡して、とにかく夜に我が家大集合。
偉い人はお菓子持ってきて、「今回のことはなかったことに」みたいなかんじで言ってた。
おばあちゃんが「取引先だから言うんじゃないし、取引先の孫だからとかじゃない」って前置きして、
「間違いは誰にでもあるからそれを怒ってるんじゃない。なぜ間違えたことをその場でオッサンは謝らなかったんだ」
「自分(おばあちゃん)が呼び出したらすっ飛んで来るのに、子どもにはそんな態度をとっていいのか」
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引用元:http://sutekinakijo.com/archives/44131170.html,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]